パソコンがもう10年以上使っていて

当時はハイスペックのモンスターマシンと自負していたのですが、

PCの進化はめまぐるしく

動画など扱うと、

老体にムチ打つかようにぎこちなくなります。

ブログの更新もなんとなく投稿拒否ムード。

ゲーマーな私にとって

時々フリーズしたりは死活問題。

さいわい息子がSE(システムエンジニア)で常に新しいPCを使っており

2年使用のPCを譲り受けた。

2年使用といっても私の10年物に比べたら

はるかにモンスターマシンなのであります。

ただゲーマーの私としては

GPU(CPUとは別に動画を処理するエンジン)だけは最新物に入れ替えた。

当然仕事にも使っているので

各種設定やプログラムの移行のため

ゴールデンウィークはデスクに貼付けでした。

お陰様でサクサク快適

これでご無沙汰のブログの投稿拒否も解除かなと

見苦しい言い訳をしてしまう。新しいマシン

さて本日のお題は

「リザードのブランドバッグの黒い垂れたようなシミ」です。

持ち込まれたバッグは

あの有名ブランドの爬虫類(リザード・トカゲ)仕様で

おそらく数百万するだろう代物です。

リザードバッグの黒い垂れシミ

気が付いたら付いていたそうで

垂れたようなつき方からしてゲル状の物かな。

メーカーに出したそうですが

出来上がりは依然と変わりなく

「取れません」のメッセージと

数万円のメンテナンスの請求書を手渡されたそうな。

我々が見てもおそらく除去は不可能と思われます。

残された策は色補正しかありませんが

ブランド物を触るとブランドとしての著作権を侵害してしまいますので

ブランド品ではなくなり

今後メーカーでのメンテナンスは受けられなくなります。

そして所有権は自分にありますので

持ち歩くのは自由ですが

他人に譲渡や売買すると著作権侵害となり、

著作権法違反で罰金刑及び権利者側から損害賠償を求められます。

なので「他人には譲渡売買はしません」という同意書(誓約書)

サインを頂いてからの作業になります。

今回の代物は非常に高価なものなので

価値が無くなると言う事に(私どもが)かなり抵抗があり

このままをお勧めしたのですが

やはり持ち歩くには抵抗があるとのことで

ブランドとしての価値が無くなることを決意された次第です。

この点について理解されていない業者さんも多く、

大きな問題となるケースもございますので

皆様も高価なブランド品をメーカー以外で修復される際は

この点を十分に注意してくださいね。

さて内容に入ります。

まず除去出来れば価値も維持でき

上記の様な問題は起こらないのですが、

表面が荒れるばかりでビクともしません。

したがって色修正となるのですが

黒ずんだ部分を白っぽく修正するには顔料による隠蔽しかありません。

そして爬虫類の鱗の表面は

一般的な革のようなコラーゲン質ではなくカゼイン質である事。

カゼイン質は水にも溶剤にも解けません。

ワニやトカゲの鱗の表面の艶は

一般的な革のようにトップコートで艶を出すのではなく

メノウという石で出来たグラインダーで擦り、

圧と摩擦熱でカゼイン質そのものに艶を出していきます。

(馬のコードバンも同じ方法で艶を出しています。)

そのため表面はガラスのようにきめが細かく

隠蔽のための顔料が定着しません。

黒いシミに見える大きな要因は

鱗と鱗の溝部分が黒ずんでいる事。

ここをいかに色補正定着させるかが攻略の糸口かな。

ここからの作業内容は書けませんが

一部でパッチテストを行い、

お客様にゴーサインを頂いたので作業を進めさせていただきました。

リザードバッグの黒い垂れシミ修正

少し痕跡は残りましたが

これで違和感なく持っていただけると思います。

ブランドとしての価値はなくなりましたが元ブランド品には違いなく

普通に持っていただければ誰も気付きませんしね。

 

 

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