前回に引き続きスカーフです。
お客さんが持って来られたのは
クリーニング店で綺麗にプレスされた物でした。
お客さん曰く
「エ〇メスはこんな肌触りじゃないのよ
私、そんなにお洒落しないけど
スカーフだけは贅沢したいの(T_T)。」
しわひとつ無く
エッジも押さえられてないし
綺麗な丁寧な仕上がりでした。
別のお客さんだったら
満足されてたかもしれません。
多分職人さんにしたら
完璧な仕上げだったと思います。
何故満足いただけなかったのでしょうか・・。
ちょっと話変わりますが
「猿猴捉月図」
いろんな画伯が描かれています。
京都南禅寺の襖絵も有名です。
私も(絵が下手なので文字で)
ちょっとデザインしてみました。
いろんな解釈がありますが
私の解釈は
*
ボス猿が井戸に映ったお月様をおぼれてると思い
お月様を救おうと仲間と井戸に入りおぼれてしまった
*
というお話。
お月様を助けると言う慈悲の気持ちの
何処が間違っていたのでしょうか。
ボス猿にもう少し知恵があったら
天空の月が映った物だと解っていたなら
仲間を死なせずにすんだはずです。
話しを戻しますが
職人さんがもう少しプラスα
感性があれば
あるいはお客様の思う仕上げに近づけたのでは。
*
お客様も十人十色で様々な価値観があります。
「仕上げとはこうあるべきだ」は職人目線。
お客様の価値観に如何にお応えできるか
そこに如何に職人を表現できるかが
感性であり
プロフェッショナルだと思います。
*
グッドよりワンダフル
ベストよりエキサイト
*
シワを伸ばすあまりプレスを意識しすぎると
のりが立つとでも言いましょうか
良し悪しは別にして手触りに変化が出てきます。
(それを好まれる方もいらっしゃいます)
多少のしわは気にならないそうなので
今回はこなれたソフト感を再現してみました。
で仕上がりはというと
何だかBefor/Afterが逆に退行したみたいですね。
最初の写真と絵柄が少し違いますが
写す位置を間違えただけで同じ物です。
お洒落のメンテナンスなら
中塚クリーニング「Royal MIYABI」