「古着屋さんで購入したんだけど

どうも襟部分の汚れ何とかなりますか?」

赤っぽくなってる部分は

どう見ても汚れというより

補修してる。

しかも全然色が違う。

どうやら靴墨を刷り込んでるようです。

この革はあらかじめオレンジっぽい染料で染め込み

表面塗装してますので

そのまま何も考えずに同系色を足すと

赤っぽくなってしまいます。

「これねぇ、オークションとかでの購入なら

クレームで文句言えるけど、

実際に見て買ったんなら文句言えねいねぇ。」

てなわけで

再生することになりました。

相当激しく着こなされていたのか

色を落とすと、かなりダメージがありました。

革は網目状の組織の粗い網状層と

毛穴がありきめ細かい乳頭層の二層からなりますが

乳頭層がすり減って粗い網状層がむき出しになってます。

前回のバッグと同様

これはやっぱり樹脂の力を借りての修復。

毛穴までは再生できませんが

ざらざらした網状層を乳頭層風の表面に

加工することは出来ます。

表面をしっかり整えてから着色します。

勿論全体に合わせて少し使用感をかもし出します

しめて12000円

ダメージ大きくても惚れて手に入れた一着、

運命の出会いですから

目一杯抱きしめてあげてください。

しっかりとした牛革ですので

まだまだ末永くお付き合い出来ますよ。

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