今回はブランドのバッグの擦れ汚れ除去の依頼です。
正面フックのあたりにアーチ状に擦れて黒ずんでいます。
高級ブランドなので先ずはブランド価値を損なわない様に除去を試みます。
塗装表面についている黒ずみなら取り除くことは可能ですが
大概の場合、塗装の中に黒ずみが擦れこんで融合しているので
少しは薄くなりましたが除去はこれが限界です。
ここからは隠ぺいしか方法はありませんが、
当然ブランド品に手を加えるわけですから
ブランド価値はなくなります。
お客様と再度打ち合わせをし、
違和感なく現状よりマシになるなら
隠ぺいしてほしいとのことで「同意書」を頂き作業に入りました。
これはブランドを考えるとかなりレベルの高い仕事になりますので
正直やりたくないと同時に、やりたいという
真逆の気持ちが混在した仕事です。
広範囲に隠ぺいすれば違和感は出にくくなるのですが
高級品なので加工範囲は最小限にとどめ
普段なら作業構築に時間がかかるのですが、
今回は実作業に時間がかかり
色合わせ艶合わせにかなり神経の使う仕事でした。
うっすら痕跡は残ったように見えますが
ご満足いただけるレベルに仕上がったのではないでしょうか。
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