シワ加工のクリーニングお願いします。

夏には清涼感が漂い、

涼しげな装いをコーディネートできます。

洗って仕上げてという事なんでしょうが、

加工して作られたシワなので

刺激を受けると取れる方向に向かいます。

一方、自然にできる折れしわは刺激を受けると

どんどん出来てきますので、

欲を出しますとせっかくのシワ加工が台無しになってしまいます。

加工のシワだけ残して自然にできたシワを伸ばすということは

言わば自分の体を痛めつけずに

自身の細胞である癌をやっつけるようなものなのです。

抗がん剤には癌化した細胞だけを見分ける作用ないので、

正常な細胞もダメージを受けます。

人間には代謝力や免疫力があるので

ある程度のダメージは回復しますが

衣料品はそう言う訳にはいきません。

アイロンでシワを伸ばそうとすると

どうしても加工のシワも伸びてしまいます。

まあ、加工してますから新しいうちは復元しますが

少しずつ、やがてシワ加工は無くなっていきます。

ですからシワ加工を温存したいのなら

ある程度の折れジワは許容し

極力アイロンは避けたほうがいいですね。

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どうしてシワが出来るのか

○まず着用時のしわは○

繊維は分子レベルでみると

水素結合によって形を一定に保ってるわけですが

同じ摺動が繰り返されたり

折れた部分に強いチカラが加わると

水素結合が一時的に弱まり

折れ曲がった状態で再び結合しシワができるのです。

○洗濯時のシワは○

水につかると繊維の水素結合を担っている水素イオンが遊離し、

繊維の整列が弱まります。

そして水中で揉まれたり脱水時に変形し、

そのまま乾燥すると変形した形(しわ)や縮みのまま再び水素結合が形成されます。

アイロンによる仕上げはこの原理を逆手にとって

アイロンの熱と蒸気(水)と圧力でシワを元に戻しているのです。

ドライクリーニングでシワや縮みが少ないのは

洗浄には石油系の溶剤を使い

水素イオンに影響を与える水分を使わないからなのです。

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話をシワ加工に戻して

シワ加工は樹脂で繊維をコーティングし

人工的に作ったシワが戻らないように加工したものですが、

やはり樹脂もアイロンの熱にはかなわずなのです。

水・熱・圧力の中で

唯一、水だけが樹脂とそうで無いものを区別してくれます。

我々はすこし整形をするために軽くアイロンを入れますが

ご家庭で処理する時は干すときに引っ張るくらいで

洗いざらしがベストですね。

因みに

最近では加工を施していないシワ製品が

出回っております。

これは簡単にしわが伸びてしまいますから

絶対にアイロンをかけないようにね。

 

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