当店では受付で”シミ”に「お」を付けて
”おシミ”と表現してます。
何故かって?
シミは人間が自分たちの都合で付けて
不快なものと判断してるだけで
実は何の罪もないのです。
せめてもの心遣いなのです。
頭に「お」を付けると上品に聞こえるけど、
でもね、
絶対に頭に「お」を付けてはいけないことがあります。
それは
「躾(しつけ)」
*
今日は久しぶりにしみ抜き事例を投稿してみましょう。
布製のバッグはレザーのバッグよりは処理しやすいのですが、
問題点が2つあります。
先ず1番目に
バッグというのは
中に物を入れるという機能と
入れたものを守るという役目があります。
雨や不可抗力のから中の物を守るために
内袋のあるものは裏側に樹脂をコーティングしてあります。
そのためにたとえ布製であっても水を通しにくく
濯ぎきれないのです。
しみ抜きのように部分処理をするときに
濯ぎきれず薬が残留する恐れがあります。
2番目に麻の様な素材は漂白処理をして
白くしてますが水に濡らすと
繊維内部のアク(?)が出て来るのでしょうか
処理して濡れた部分が乾くと
黄色く輪ジミになることがしばしばあります。
麦わら帽子が濡れるとシミになりますね。
あのような感じです。
レザーでなくても結構大変なのです。
家庭で処理してひどくなり
持ち込まれる方が結構いますが
取り返しのつかない結果になっていることがよくあります。
ご家庭で対処される場合、
上記のことを念頭に置いて
下記の「4ナイ」事を守って頂ければ
ダメでも持ち込んでいただければなんとかなりますが、
出来るだか触らずにお持ち頂いた方が安全ですね。
特に色柄物やブランド物は触らずにお持込ください。
*
「4ナイ」
その①熱をかけナイ
内側のコーティングが染み出すことがあります
その②塩素漂白はしナイ
素材を変質させその後の処理不可になります
その③こすらナイ
素材の表面がダメージを受けます
その④洗剤や薬を残さナイ
残留物が素材を脆化させます
処理方法についてはここでは触れませんが、
当店では上記の「4ナイ」をクリアした方法で
安全に処理を行っています。
*
今回のお品は色出の心配とシミの漂白が必要だったので
お預かりしましたが
トートバッグの通常の汚れレベルでしたら
色出の心配がなければ汚れの部分に中性洗剤を付け
ご家庭で洗濯機で洗っても大丈夫と思われます。
内袋のあるものは脱水しきれませんので
形を整えて下向きに干しておきます。
あくまで自己責任でね!!
セレブが選ぶトータルケア
中塚クリーニング「Royal MIYABI」