リニューアルから早1ヶ月
順調に業務が軌道にのりだしました。
お客様にお越し頂く際に
嬉しさ、気持ちよさ、誇らしさを表現してくださることが
とても心地よい毎日です。
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さて今回は2㎝ほどの着物の古いシミです。
3か所ほどございます。*
店:「茶褐色に変色し、かなり古いシミですねぇ。」
お客さん:「長いこと仕舞っておいて何が付いたかわかりません。」
店:「油シミだとぼんやりとしたシミになりますが
これは輪ジミもはっきり出てますので
何か水溶性の液体が付いたようですね。」
お客様:「へぇ、そうなんですね。」
店:「はい、水は表面張力の影響を受けやすいので
生地表面では津波のように盛り上がりながら進んでいきます。
盛り上がった部分のシミの成分が濃いくなり輪ジミとなります。」
お客様:「なるほど、輪ジミってそういう事なんですね。」
店:「おそらく食べこぼしでしょうから当然調味料、油、たんぱく質、ビタミン、等
あらゆるものが混ざってますね。」
お客様:「こぼした時に分かりそうなもんですがねぇ。」
店:「話に夢中とか他から飛び散ったとか気づかないこと多いですよ。
それに付いた時は薄くてシミになってなかったかもしれません。」
お客様:「気付かないんじゃ防ぎようがないですねぇ。」
店:「着用後はそのまま仕舞い込まずお手入れしてください。」
お客様:「着物はそんなに着ないので、つい横着してしまうんですよねぇ。
以後気を付けます(^^;)」
店:「付いたときは黄変にもならず比較的取れやすいでが、
数年とかなり時間がたってるので
空気中の酸素や窒素などで成分が変化し、
生地自身に悪さをして黄変させてます。」
お客様:「で、取れますか?」
店「生地自身も色が変わってますから漂白までしなければ黄変は取れません。」
お客様:「では漂白までお願いします。」
店:「ところがですよ、これだけ古いシミですと
この生地色(絹)まで飛んじゃう事が有るんですよ。
処理したところが色が抜けてしまうので
色掛けが必要になってきます。」
お客様:「わかりました、このままではみっともないし
目立たない様になるならお願いします。」
店:「はい、ではお預かりいたします。
当店は色掛けまでしっかりと行いますのでご安心くださいませ。」
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言うお話。
装いのお手伝いなら
中塚クリーニング「Royal MIYABI」